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『WOPL #3』

ばーちゃる著



ログアウトして時計を見ると、針は9時を指している。
キャラメイクに時間をかけたからか、まあまあ時間は経っている。
そこで、朝食をとっていなかった事を思い出した。

「何か食べようかな…朝何も食べないとフルダイブのせいで体がなまるし」

自室がある二階から、キッチンがある一階に降りて行く。
キッチンに歩いて行って、食べ物を探して冷蔵庫を漁ってみる。
ドアポケットに麦茶があったので、せっかくだからとコップに入れて飲む。

「やっぱ夏の飲み物はイコールで麦茶だな」

食べ物探しを再開して出てきたのは、スライスチーズ、納豆、そしてテーブルにあった食パン。
このままだと『納豆チーズ乗せ食パン』になってしまう…!

「最低な食べ合わせだ…いや、納豆を除外すればいいのか?」

組み合わせを考えつつ、スマホからWOPL掲示板のページを開く。
案の定、先程の騒動の話題で掲示板は持ちきりだ。
そういえば、俺よりも先にWOPLを手に入れていた友人はこれについて知っているのだろうか?

「まあ、あいつ結構掲示板とか見るし、今プレイしてなくても知ってそうだな〜」

そこに、電話がかかってくる。
まさに噂をすれば影がさす。
電話をかけて来たのは、『白坂 遊楽しらさか ゆうら』、俺の友人だ。

『うぃー。佐久良、もう始めたか〜?』
「WOPLの事か?それならさっき少しやったぞ。もうキャラメイクは終わらせてるし」
『おっけー、まだ最初の街だよな?さっきさ、その近くの森の一部が無くなってたらしくてさぁ』
「あ、それなんだけど…」
『お、なんか知ってる?』
「実は、俺がやったんだよね」
『あ、そう。…ぇあ?は?え?』

壊れた機械みたいに疑問符のついた声を出す白坂を他所に、チーズをパンに乗せてトースターに入れる。

「落ち着けエナジードリンク中毒者」
『殴ったろか』
「良いのかぁ?今の俺はVITもHPもカスだから一発でお前PKになるぞぉ??」
『クソウゼェ…!ところで、ユニークなんだった?絶対ユニークが原因でああなったんだろ』
「察しがいいな。ユニークはダイス・レールガン、あの森が消失したのは大体コイツのせい」
『マジカヨ。あの森の木って他の森系の場所より異様に硬いのに…』
「まあ、極太レーザーに耐えられる森なんて無いよなぁ」
『えぇ…マップ消しとばすレーザーとか絶対喰らいたくねー』
「いつかお前の装備が充実してきたらお見舞いしてやるよ。全て他人のものになる装備をせっせと集めるんだなぁ…!」
『残念だが、俺に魔法系攻撃は効かんぞ?アクセサリーで魔法防御力2倍だかんな』
「あ、遊楽はタンクか。今回はどんなビルド?」
『当然防御極振りに決まってんだろ』
「それで今までよくやってこれたな…」

電話しつつ、トースターからパンを取り出して皿に乗せ、テーブルに運ぶ。

『ところで、何時頃合流する?』
「俺朝食食べ終わったらすぐ始めるつもりだけど、そっちは?」
『俺は10時からだな。メールでプレイヤーID送っとくから、フレンド登録しろよ?』
「りょーかい。じゃまた」
『またな〜』

短く挨拶をして電話を終了し、携帯を置く。

チーズが上で溶けているトーストを心地よい音と共に食べていると、姉が二階から降りてくる。欠伸をしていて寝起き感がすごい。
姉の名は『笹倉 紫陽花ささくら あじさい』、なぜ俺の名前が春の花である桜と同じ読み方で姉の名前が夏の花であるアジサイなのかはわからないが、まあ気にした方が負けだろう。

「あ、起きてたんだ。おはよう」
「ん、おはよ」

軽く挨拶をすると、姉は冷蔵庫から納豆を取り出し、昨日の夕飯の時に炊かれた白米を器によそっている。
どうやら納豆かけご飯にするつもりらしい。あれ結構納豆の匂い来るから自分が食べる分には良いけど他人は「納豆臭っ!」ってなるんだよなー。

「あ、佐久良は今日出かけたりしない?」
「予定は無いけど…なんで?」
「今日、4時くらいに宅急便来るから、受け取って欲しいんだよね。頼める?」
「任セロリ」

紫陽花はつまらないギャグを言った弟を半目で見つめた後、納豆を米にかけて混ぜる。

(臭っ!)

心の叫びを込めて必死に姉を睨むが、もう既に俺は眼中にないらしく、夢中になって納豆と米を混ぜている。

食パンにチーズが乗っているのか納豆が乗っているのかわからなくなってきた…
だんだん納豆チーズ乗せパンみたいに味が変化してきたが、なんとか食べきる。
朝食をすませると、麦茶を飲む。
そのあと、さっさと二階に上がり、VRシステム起動、ベッドに寝転がる。

「そういえば、フレンド登録するんだっけ?」

遊楽から送られて来たメールを確認してからWOPLを起動、ゲーム内でメニューを出して、フレンド追加の項目から先程確認したプレイヤーIDを入力する。
すると、

[『ホワイティア』さんとフレンドになりますか?]

という文が現れる。

「当然イエス!」

速攻で『はい』を選択すると、フレンド欄に『ホワイティア』の名が追加される。現在はオフラインになっているから、そもそもこのゲームを今はプレイしていないのだろう。


さて、ステータスポイントを割り振ろう。
というのも、先程の東の方の森とやらが消えた云々の時、結構な量のモンスターが巻き込まれていたようなのだ。
お陰で、レベルはもう15まで上がっている。
ワクワクしながらステータスを開いてみる。

ーーーーーー
名前:桜鞍
第1職業:魔法使い 第2職業:無し
種族:人間
性別:男
Lv.15

ステータス[現在 140ポイントを割り振れます]

HP:20
MP:20
STR:0
DEX:0
VIT:0
AGI:10
INT:10
MND:0
LUC:0

装備

頭:無し
上半身:無し
右腕武器:ダイス・レールガン
左腕武器:ダイス・レールガン
腰:無し
脚:無し
足:無し
アクセサリー:無し
特殊装備:『クチバシ』

ーーーーーー

「おぉ、140ポイント…!」

どうやら、1レベルアップ=10ステータスポイント という感じのようだ。
さて、ちょうど偶数だから、ぴったり半分に出来そうだな!

ーーーーーー

名前:桜鞍
第1職業:魔法使い 第2職業:無し
種族:人間
性別:男
Lv.15

ステータス[現在 0 ステータスポイント]

HP:20
MP:160
STR:0
DEX:0
VIT:0
AGI:80
INT:80
MND:0
LUC:0

装備

頭:無し
上半身:無し
右腕武器:ダイス・レールガン
左腕武器:ダイス・レールガン
腰:無し
脚:無し
足:無し
アクセサリー:無し
特殊装備:『クチバシ』

ーーーーーー

このゲームは、レベルを上げても最大HPは増えないんだったな…
このままだと、流石に紙装甲過ぎるか?
まあ、後から考えよう。

「そういえば、一応アイテムも手に入ってたっけ」

インベントリを確認すると…うわ、なんだこのドロップまみれのインベントリ。
ちょっと多すぎるぞ…もう少し何か入れたら満タンになってしまう。
取り敢えずこれは売却するとして…

「やばい、気付かぬ内にめっちゃスローターしてる…!いやまあインベントリのドロップアイテム量で薄々勘付いていたけど」

やべぇ、この稼ぎはいいぞ…!もっと強い弾を使えば、もっと環境破か…ゲフンゲフン、効率的な狩りが出来る…!

よっしゃ、そうと決まればいざ鎌倉!
早速俺はモンスターがいる森(3分の1消失)へ向かったのだった。



〜〜〜

その日、若干スキップ気味に歩いていくクチバシ男がリナクリアで目撃されたという…

小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である ばーちゃる さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

ストック出来たら一気に投稿するつもりです。
大体週末には出すんで、それまで明日に投稿する#4、#5を読んで待ってて下さい。
まあ待ってる人なんていないでしょうけどね〜。
ちなみに主人公は料理が苦手です。

9/8 すいません間違えました #5は明日か明後日に投稿予定です
2020/09/07 23:23 ばーちゃる



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