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『WOPL #1』

ばーちゃる著



ロードが明ける。

視界一面に、見た事も無い景色が広がっている。
恐らく、スタート地点となる街、『アラマキア』だろう。
若干文明レベルが中世と似ているWOPLの世界観において、建築物は石材と木材が主体なようだ。

すると、頭の中に女性の声のアナウンスが聞こえてくる。

『WOPLへようこそ。この世界では、世界中のプレイヤー全員に違うストーリーが発生し、それぞれが違う道を歩んでいきます』

アナウンスとともに、視界に映る景色が、戦っているプレイヤーや、広大なフィールドの景色に変わる。
とても綺麗なグラフィックで、正直言って最近のゲームの中では1番良質に感じる。

『あなただけの物語を歩むため、あなたの『ユニーク』を、お受け取りください』

アナウンスとともに、俺の前に白い宝箱が現れる。
いつのまにか、周りは真っ白な空間になっていた。
どこまでも、白く、広大で、虚無な空間だ。
ただまあ、下手に神秘的に演出しようとするよりも、こういった空間の方が、よりゲームに対する期待を高めてくれる。


このゲームは、『その個性的な物語の主人公は、今からプレイする、唯一無二のあなた自身だ』というキャッチコピーに出てくるように、一人一人の個性が重要なゲームだ。
このゲームにおいては、それぞれが自分だけの武器、『ユニーク』を手に入れる。
この『ユニーク』は、事前にインターネットに接続された端末で大量の質問に答えて、そこから自動的にゲームが作成している物だ。
だから、同じルートを通って質問を答えていっても、最終的には違うユニークを手にする事になるのだ。

この目の前の宝箱をあけると、俺だけのユニークが手に入る…
意を決して、宝箱の蓋を持ち上げる。

すると、中から、やけに長くて角の多い物が現れる。
えーと、これは…
こういった物が出る事は事前に知っていたが、これから行くのは剣と魔法のファンタジー世界なのだから、少々場違いに感じる。

なんと、宝箱から出てきた俺のユニークは、ライフルだったのだ。
しかも、凄くリアルラックを要求される追加効果付き。
名前は、『さいの目のままにダイス・レールガン』。

そして追加効果が『ルーレットバレット』というもの。
内容としては、MPを2割消費してルーレットを回し、1〜100の数字から引き金を引いた瞬間の物が選ばれ、その数字に応じて特殊な弾丸が打ち出される、らしい。
どうやら、一度でも引いた数字であれば、アイテム説明文から弾丸の能力を見る事が出来るようだ。

なかなか優秀に感じるが、デメリットも多い。
まず、リキャストタイムが長い。最低でも1分、強力な物では10分近くリキャストタイムが必要になるようだ。
ちなみに、リキャストタイムは一度も撃った事が無くとも確認出来るようだ。


さて、次は職業と装備だ。
キャラメイクの際は設定画面が出てこなかったな、と思っていたが、ユニークに合わせて設定出来るように配慮されていたようだ。

どうも、ダイス・レールガンが撃ち出す弾丸は魔法攻撃判定らしい。なので、魔法攻撃力の上がる魔法使いを選択しようと思ったが、近接能力も考えて魔法剣士も候補に入れて考える。

結果、回復が可能な神官や、拳に魔力を纏わせる修行僧なんかもいいのでは、と考えて、うんうんと唸り、10分程経過した。
最終的には、単純威力を重視し、魔法使いを選択する事にした。
魔法使い系列の職業は、どうやら魔法攻撃力に補正が入るようなのだ。
火力至上主義の者としては、選ばずにいられない職業だ。


次は装備か。
装備は…どうしようか。
と、思っていると、装備を選択せずにキャラクターが最初から着ている下着以外着ずにスタートする事も出来るようで、何も装備しないでゲームスタートすると、開始時の所持金が多くなるようだ。
最初から資金が多めなのは良い事なので、直ぐに初期装備をキャラクターから剥ぎ取る。

一応、最初からお金を1リグ(リグ=WOPL内の通貨)も使わず装備できる装備を確認していると、おかしな装備が目に入る。

「いや、『クチバシ』って…」

とてもシンプルなネーミングの装備を見つけてしまった。
どうやら、『特殊装備枠』という物にカウントされるらしく、最初から1つしかないアクセサリー枠や頭装備枠は埋まらないようで安心した。


「あ、これもあったか」

すっかり忘れていたが、このゲームでは、最初にステータス割り振りもあったんだった。
ステータス…どうしようか。
1レベルアップ=10ステータスポイントらしいが、最初に使えるステータスポイントは20と多めだ。
まあ、レベル1が全ステータス11以下クソ雑魚状態だとまともに戦えないもんな。

さて、ステータスだが…ダイス・レールガンの事を考えると、INTを重点的に強化しようと思い、こうなった。


----------------------
名前:桜鞍
第1職業:魔法使い 第2職業:無し
種族:人間
性別:男
Lv.1

ステータス

HP:20
MP:20
STR:0
DEX:0
VIT:0
AGI:10
INT:10
MND:0
LUK:0

----------------------

機動力と攻撃力を高めた、高機動魔術アタッカーを目指そうと思い、INTとAGIにポイントを振り分けた。
遠距離戦では、走り回ってこちらに攻撃が当たらないようにしつつ、自分の攻撃は全て当てる。
近距離戦では、見て回避、武器で逸らして防御、隙あらば射撃。
こんな風な戦法で戦おうと思っている。

さて、諸々設定し終えたかな?
ステータス割り振り用の画面が消えて、一瞬白い世界に取り残されたのかと錯覚する。
が、そんな事は無く、当然直ぐに【ゲームスタート】と書かれたパネルが空中に現れる。

「行くぜWOPLウォップル!ゲームスタートだ!」

ちなみに『ウォップル』とはいちいちWOPLと言うのが面倒でつけた暫定的な呼び方だ。

それはともかく、俺は勢いよくボタンをタップ。
直ぐに周りの景色に変化が訪れる。

足元は石畳。右、左は石材で作られた建物。そして、目の前には、数メートル先に広場とその中央の噴水。

「ここが、WOPLウォップルか…」

周りの人間は、ほぼ裸のクチバシ男に驚いていたが、皆一様に納得した様子で視線を逸らした。オイ。
まあ、こんなプレイヤーは珍しくないのだろう。だって、見えるだけでも3人は装備売り払った系プレイヤーが目に入る。

(さて、ステータス確認、と)

取り敢えずは、ステータスや装備を確認する。


----------------------
名前:桜鞍
第1職業:魔法使い 第2職業:無し
種族:人間
性別:男
Lv.1

ステータス

HP:20
MP:20
STR:0
DEX:0
VIT:0
AGI:10
INT:10
MND:0
LUK:0

装備

頭:無し
上半身:無し
右腕武器:ダイス・レールガン
左腕武器:ダイス・レールガン
腰:無し
脚:無し
足:無し
アクセサリー:無し
特殊装備:『クチバシ』

----------------------

よしよし、ちゃんと反映されているな。

じゃあ、次は武器の追加効果の確認か。
このゲームの攻略サイトは何度も読んだし、このゲームを持っている友人からも何度も話を聞いたから分かっているが、ユニークの能力が同じになる事は無いようなのだ。
いや、どんなAIだよ、と多くの人が思っただろう。だって毎回AIが自動生成してるんだぜ?流石にそれは一企業が持っていて良い技術では無いとはしょっちゅうテレビで言われたりしている。まあ殆どの人が楽しいから別に良いみたいに思っているから大丈夫なようだが。

おっと、目的を忘れるところだった。

「さて、戦闘戦闘っと」

追加効果の検証、ダイス・レールガンの使い心地の確認、1〜100のナンバーを全て使って見る事…どれも的がいなきゃ始まらない。
意気揚々と、夏休みプレイヤーの人混みを掻き分け、俺はモンスターのいるらしい森に向かった。

小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である ばーちゃる さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

残念ながら、戦闘は次回へと持ち越しです…
明日(2020/08/30)は休みの日なので、さっさと2話も更新します。
あ、ステータスシステム修正しました。
初期値は0に設定しました。
2020/08/29 00:24 ばーちゃる



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