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SF/ホラー/ミステリー

『路地』

FRM著



夕暮れの中、路地を歩く二人の高校生がいる。

一人の名は、府堂 竜ふどう りゅう。見た目はどこにでもいるような普通の男子高校生。だが、運動神経はけた外れで空手や合気道などの全国大会で優秀な成績を修める実力者。それゆえ、頭脳も優れておりこれといった欠点もない素晴らしい青年である。

もう一人の名は、有岡 日向ありおか ひなた外見は町行く人が皆振り替えるほどの美しさ。彼女が歩く度に長い髪が右へ左へ揺れる。隣の府堂と比べても背がさほど変わらないことから、同じ年代の女子高校生と比べても背が高いことがわかる。そして何より、彼女の父親は今や業界一の売り上げを誇るスーパーマーケット「アリオン」の社長である。それゆえ、彼女の身に付けてるものは高価なものが多く、彼女を狙う者も少なくはない。

これといった欠点がない、府堂と有岡は俗に言うカップルである。しかも彼らは、自他共に認める新登しんと高校一仲の良い二人である。共に行動してない時間は寝てるときぐらいじゃないかとも言われている。そういうレベルだ。


そして今日、二人に新たな困難が襲いかかる。







「ねぇ、竜。」
「なんだ、日向。」
「今日楽しかったね。」
「当たり前だろ、二人で出掛ける時点で楽しくないわけがないだろ。」
第三者がいたら、思わず殴りたくなる台詞である。
「あぁ、あと少しで家に着いちゃうねぇ。」
「今日泊まってきなよ、俺の家に。」
「何いってるのよ、どうせ隣じゃん。」
「アハハッ。」

こんな和やかにも、殴りたくもなる会話をしてる二人に忍び寄る影があった。

「おい、君。」
「なんですか。」
反射的に府堂は有岡を背にする。
「いや、君は関係ないんだよ。そこの奥にいる女の子にようがあるんだよ。」
「俺の日向には手は出させねぇぞ。」
このときの府堂の態度は強気すぎて普通の人間ならば怖じけついて逃げてしまう。しかし、二人の前にいる男性は逃げなかった。
それにより府堂は察した。

「日向、逃げるぞ!」
「うん!」
彼は有岡の手を引いて逃げた。
「お、おいお前ら、待てぇ!」
「待てって言われて待つ分けねぇだろう!」

ゴテッ!!
不意に追いかけてきた男性が転んだ。
それと同時に、府堂と有岡を呼ぶ声が聞こえた。
「君たち、こっちこっち
。早くー!」
「うん!」
有岡は返事をしその方向に向かった。
しかしそれを府堂が止めた。
「おい、日向。アイツもお前のことを狙ってるかもしれないだろ。とりあえず逃げよう。」
「そうか、そうかもしれないね。うん、逃げよう。」

「おい、待て!」
「逃がすかぁ!」
気がついたら二人のことを何人もの人間が追っている。
しかし、ここは日の沈みかけている路地。誰もこの喧騒に気づかない。

「日向、次の角で曲がるぞ!」
「うん。」
こうして二人は無事逃げ切ることができた。











と思われた。




「畜生、挟まれたか。」
「おい、お前ら。動くんじゃねえぞ。」
「ねぇ、竜、どうすればいい?」
「本当はこの手を使いたくないんだけどな。」
彼はボソッと呟いた。

次の瞬間、
二人の一番近くにいた巨体の男性が吹っ飛んだ。

「ぐ、ぐわぁ。」
「おい、お前。大丈夫か?
こいつに何をした、てめぇ。」
「いや、みぞおちに一発と、首に回し蹴りしただけだ。」
「さすが竜!」

「やるな、お前。
皆でかかるぞぉ!」
「面倒くさいなぁ。」
府堂がそう呟いた直後、

「ぐはっ!」
「うわっ!」
「…。」
三人が吹っ飛んだ。

「てめぇ。」
「ちなみに今のは、ね。
一人目は、殴ってきた手を払って、そのまま手首を変な方向に曲げてそのまま腰を蹴り上げた。
二人目は、蹴り上げた足を左手でつかんでそのまま、ひょいって上げたらそのままこけた。頭からね。
で、三人目は素早く間合いを詰めてみぞに一発蹴りをいれて。動けなくなったところを顔面にバシッ、って感じかな。」
そう、府堂が自慢しているときだった。


「ガキは、やっぱりガキだな。」
「?!」
次の瞬間、府堂の首にはサバイバルナイフが当てられた。
「お嬢ちゃんもそうだけど、動いた瞬間、この子が死ぬからね。」
「竜!」
「安心しろ、日向。

安心できるかわかんないけど、こいつらの狙いはお前だから。」
「フフっ、よくわかってるなガキ。まぁ、その通りだ。すでにお嬢ちゃんのお父さんには連絡が入っている。 あと、5分以内に1億円が用意できなかったら二人は死ぬってな。」

月が昇り始めた路地にはりつめた空気が流れている。
「そうだな、お前ら。どうせそろそろ死ぬんだから何か話したいことがあれば話ていいんだぞ。」
「縁起でもないこと、言わないで!」
「実際そうじゃないか。」
確かにその男性の言うとおりである。
路地には府堂と、彼の首にナイフを持って手をまわしている男性。その前には有岡。さらには彼らを囲む男性三人。

「ふー、何でお前らは金のためだけにこんなことができるんだ?」
「お、人質のガキが何言ってるんだ?まぁ、死ぬからいいだろう。これは命令なんだよ。」
「へぇー、じゃあヤバい組織とかってやつか。」
「そんな甘いもんじゃないよ。ガキ。」
「さっきからガキガキうるさいな。
俺はな、こう見えて高2なんだよ。ちなみに将来の夢は警察官。」
「残念だったな、まぁいいじゃないか。警察官になる前に事件で死ぬなんて、滅多にない経験だぞ。」

「俺的には人質になって自分から抜け出す方がないと思うけどね。」

「抜け出すだって?!
ふっ、ガキは馬鹿だな。」
「お前らの方こそ馬鹿だよ。
何で俺を人質にしたんだ?」
「お前さえおさえればとりあえず二人始末できるからな。」
「それは間違いだな。
俺はお前みたいに、命令でしか動けないやつじゃない。
それに、自分の実力をよくわかってる。
そして何より、日向を守ろうと言う気持ちが強い。」
「竜…。」
「うっせぇガキ!」
男はナイフを持ってる手を震わせた。
「これ以上喋ったら殺すぞ。」
「はいはい、いいですよ、どうせ死ぬんでしょ。」
「竜…。」
「黙れくそガキ。
お前なんか消えちまえ!」
「どうぞご自由に。」



男の手が動いた。

「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「竜ぅぅぅ!」





























バサッ!
人の体が崩れ落ちるおとがした。















そこには










ナイフを持った












府堂がいた。








「口ほどにもないやつだな。
俺の挑発にまんまとのってしまうなんて。そのときに手を振り上げればナイフをとられて俺にやられるとでも思わなかったのか?」
「畜生。」
「日向も芝居お疲れ。」
「もう、大変だったよ。竜が成功するのは知ってるから。
それから、お父さんには今日竜と遊びに行くってちゃんと言ってあるから今ごろ警察は来てると思うよ。」
「これで一件落着だな。」
「ね。」










暗く染まった路地に、サイレンの音が響きわたってきた。

小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である FRM さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

こんにちは、そして、初めまして。作者のFRMです。
この作品は別のサイトでもかいたものです。今後はこの後日談等をシリーズ化していきたいです。感想を下さるとありがたいです。
なお、これをミステリーにいれたのはこの後日談をミステリーにするので混乱を避けるためです。
2018/04/02 13:38 FRM



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