歴史小説・現代小説の投稿サイト・ShortSTORY・ジャンル別にページが分かれています。

歴史小説・現代小説 投稿 サイト/短編・掌編・長編。歴史小説・現代小説の投稿

現代小説/歴史小説

『ある1日』

あきと著



 電車を降りると、真新しいスーツ姿の男女が、ぞろぞろと改札口へ向かっていた。中には保護者同伴の学生の姿も見られ、その中には何処か親に連れられて、七五三に向かう子供のような、滑稽な様子の学生も混じっていた。
 駅から1キロ程、ダラダラとした坂を上って行くと、北摂大学と書かれた校門が見え、その横には北摂大学入学式と書かれた大きな看板が設置されていた。
 体育館に入り、型通りの入学式が終わり、キャンパスに出ると、すさましいクラブ勧誘が待ち受けていた。
 青葉徹は、無視するように勧誘の波を通りすぎようとするが、
なかなかそうはさせてくれなかった。 
「君なかなか良い身体してるね、高校時代は何かスポーツやってたの」と1m90cm近い大男が徹の前を遮り、話しかけて来た。
見ると3人ずれの男たちは、皆、服の上からも盛りあがった上半身の筋肉がわかり、特に肩から首にかけて異様に筋肉が盛り上がり、その上にいかつい顔が乗っているといった有様だった。
「中学から高校まで、ずっとテニスをやってました」徹は小声で答えた。
「そうかテニスか」と2番目に背の高いニキビの男が一人言のように言うと、最初の大男が「僕らアメフト部なんよ、ちょっと話聞いてくれんかな」とやさしく言ってきた。
「俺が4回生キャプテンの中西、こいつらが2回生の山田と佐藤」
そう言うと、3人供ピョコリと頭を下げた。
徹が無言で立ち尽くしていると、「じゃあ決まりだ、立ち話もなんだから飯でも食べながら話ししようよ」と言うと、三人は徹を囲むように歩き出すと、校門を出て、一軒の食堂と喫茶店をかねた様な店へ連れていった。
 表のガラス張りのショウケースの中に、オムライスやらハンバーグやらのリアルなサンプルが飾ってあり、中に入ると思ったより広くカウンターとテーブル席で、教室程の広さがあった。ちょうど昼時で、片側の壁一面メニューを張り出した店内は、若い男女の学生で溢れていた。
 4人は空いているテーブル席に座ると、まもなく注文を取りに年配の女性がお水を持ってやってきた。
「いらっしゃい、いつものでいいですか」
「ああ、いつもの大盛りで4人前」一番背の低い、と言っても1m75cm程身長のある赤いトレーナーを着た男が注文した。
 まもなく、丼に山盛りのごはんと大きなとんかつに味噌汁が運ばれてきた。
「遠慮せんと食べよ、ところで君なんて名」と赤いトレーナーの男がおもむろに聞いて来た。
「青葉徹と言います、大阪第7高校出身です」と自己紹介すると。
「おー、俺の後輩や」と最初に徹に声をかけて来た大男が言った。
「テニス部ゆうたら、山崎先生が顧問やな。なんや身内や、山崎先生に、テニス部出身の青葉君が北摂大アメフト部入部したと言うとくは」
「はははは、これも縁やな〜」
「それよりも、はよ飯や。青葉君も食べ食べ」そう言うとアメフト部の3人と徹は、がつがつと、山盛りのごはんと、とんかつを食べだした。


小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である あきと さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

徹の大学生1日目の心の情景です。
2015/03/26 14:26 あきと



このページの先頭に戻る ↑ 

はじめての方へ

小説投稿サイト・ShortSTORY

小説投稿サイトとは?

ミステリー小説・SF小説・ホラー小説の投稿。短編・掌編・長編オンライン小説/ネット小説投稿サイト『ShortSTORY』、ミステリー小説・SF小説・ホラー小説の投稿が無料。感想やコミュニティでの意見交換など

坂口安吾のすべて
チェンマイのレンタカー
レンタルバイク【チェンマイ】
チェンマイ・焼肉・日本式
チェンマイ・居酒屋・日本料理・和食・ガガガ咲か場