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ファンタジー/童話

『魔女集会で会いましょう 3』

千代華著



ログハウスの重そうなドアを魔女は慣れた手つきで押し開ける。
ドアには自分の役目を忘れたドアノッカーがうなだれたように打ち付けられていた。どうやら来客は少ないようだ。
『……今、誰も人来ねんだなー、とか思った?』
 魔女が振り返る。面白がっている風でもなく、ただ純粋に聞いているっていう感じで、僕は返事に困った。 
「…別に。」
『いいよ。濁したって、魔女の前ではただのウソだからね』
 魔女はにんまりと唇の端をあげた。そうだ、この人 魔女だったんだ。 といっても魔女がどこまで何ができるのかなんて知らない。とりあえず「魔女は嘘を見抜けるかもしれない」ということを記憶に書き加えることにした。そしてコートや日傘を仕舞う魔女にも聞こえるように少し大きめに音を立てて椅子に座った。自分はここにいるっていう意味も込めて。やがてこちらへ来た魔女は、片手にココアとコーヒーのカップを提げて、テーブルを隔てた僕の向かいの椅子に腰かけた。
『……オーカー、ってのはどうだい?』
「…え?」
『あなたの名前。…髪の色、オーカーじゃないか。』
ちょちょい、と僕の頭を指す。黄土色っぽい感じの髪の毛。
安直すぎたかな、と魔女はまだ考えている。
オーカー、だって。胸の辺りが少しあったかくなった。
初めておもちゃをもらった時みたいなあの高揚感。
冷めてしまわないうちに僕は「いいよ」って言おうとした、刹那
『ごめん、やっぱりやめにしようか。』
魔女の言葉が遮った
『自分の子供じゃないのに、名前つけてあなたを縛っちゃいかんよね。』
ごめん、と苦笑いして僕の頭を撫でた。「あなた」とか「いかん」
とかがまじりあったちぐはぐな言い方が心をつつく。
さあ、おしまい と伸びをして魔女は伸びをし、空き部屋を僕の部屋にするために掃除して、夜にあったかいシチューを食べて、「おやすみ」って言われてその日は終わった。雑巾を絞る時も、スプーンを口に運ぶときも、毛布にくるまっている間も僕は忘れないようにずっと唱えていた。
 オーカー。 オーカー。 オーカー …




小説のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である 千代華 さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

このまま ほのぼの日常いくつかを書き連ねようか、
急展開にしようか迷ってます…(( _ ))。
2018/03/05 18:15 千代華



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