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『あやまちへのきっかけ〜娘が芝居に目覚めたら』

BEH著



 年頃の子供、特に娘を持つ親にとって、最大の不幸とは
娘が芝居に興味を持ったときから始まると言っても過言ではない。
それは、完成された本番の舞台しか観たことがなく
完成にいたるまでの、長く苦しい道のりを知らないからである。
もっとも、芝居をつくっていく人達が、つらさや苦しさを見せてはいけないが。
その結果としての舞台しか知らない親が、大切な娘を通して
初めていきつく過程を知るのである。
過程と結果のギャップは大きい。

たとえば、高校の部活動として考えてみよう。
演劇というジャンルは文化系の部活でありながら
基礎練と呼ばれるもの、要するに腹筋と背筋を行うのだ。
おそらく、文化系の部活で唯一であろう。
最初のギャップはそこから生まれる。

そして親はそういった基礎練など知らないので、家庭での生活及び会話に誤差が生じる。
これが第二のギャップだ。
よほど子供を甘やかした家庭でないかぎり
今日の練習は腹筋背筋発声エチュードよ、なんて言わないだろうから。

こうして、親子の精神距離がはなれてゆく。
断っておくが、決して子供が成長し、目のとどかない所へ
行ってしまうのではない。
親が子供をどうやって見ていいかわからなくなり
互いにすれちがうだけである。

だから、本当は近くにいるのに、どこか遠くに行ってしまったような感じになる。
それは互いの視界が直線距離なのだ。

角度を少し広げてみれば、いつかは互いの姿が確認できる。
無理な会話は必要ない。
むしろ、会話よりも、むずかしい、相手の心をわかる気持ちでいてほしい。

このおはなしには、お芝居をめぐって対立する人達がいる。
好きなことのために何かをぎせいにする人達がいる。
それは皆、あやまちへのきっかけなのだ。

1994.12.5 鳳龍牙 渡

作品のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である BEH さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

「鳳龍牙 渡さんの遺稿を忠実に清書しました」
「まだ生きてるから!名義!」
2020/05/28 10:39 BEH



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