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『「あいつ」と「私」』

そば著



 私は絵を描いている。
 描き始めたのは…2年前だったか。
 
 この小説は、そんな私の思い出話だ。
 
 誰かに届けたいわけでもなく。
 ただただ、書きたいだけ。
 ――――そんな、一つの物語。

 ある日の午後。
 私は、PCでとある人の……そうだな、ここでは小説としようか。
 その人の小説を見て……人生が変わった。
 わけは伏せよう。だが、確かに、絵に興味を持ったのだ。

 ……その頃から、頻繁に絵を描くようになった。
 友達からは褒められ、少し調子に乗っていたのかもしれない。
 上手くなる方法なども調べず、ただ絵を描いては飽きてやめ、また描いてはやめを繰り返す日々。


 今の私から見れば……ぶん殴りたいくらいだ。

 調子に乗ってんじゃねえよ、と。
 八つ裂きにして、内臓を一つ一つ潰してやりたい。
 時間を無駄にして、今だけで満足すんなと。
 大声で、叫びたい。

 その頃、同じ時期に絵を描き始めた奴がいる。

 そいつは……練習して練習して…とても上手くなっていた。
 勿論、私よりもだ。
 この時は1年前。
 私は、その能力に嫉妬した。
 なんで、そんなに描けるのか。

 私の過ちに気が付いたのは、この瞬間だった。

 努力したくてもできないような、怠け者の私は、あまり努力をしなかった。今も、昔も。

 でも、あいつは違う。
 画材だってたくさん持っているし、東京にだってすぐ行ける。
 何より、一週間に3枚ほど、模写、という絵を見て描くことをしている。それが何よりの上達条件だった。

 ぶっ殺したい。
 自分も、あいつも。

 ところで、今の時期にバスで旅行へ行くという、毎年行われる行事のようなものがあるのだ。
 その時に持っていく、持ち物などが書いてある紙……つまりしおりのようなものだろうか。
 その表紙を募集するのだが……。
 あいにく、私は負けたくないのだ。なので。
 事前に調べて調べて……調べまくった。
 そこの建物の細かいところまで、隅々と。
 
 私は怠け者だといったが……調べものなど、すぐ終わるものは嫌いではなかったのだ。好きではないが。

 しおりを描くための紙が配られた。
 私は、事前に考えた構図をそのまましおりに描いたのだった――――。

 とうとう、描いた紙を集める日。
 その日、あいつは……朝描いた、という紙(鉛筆描き)を持ってきた。本当なのかは分からないが……私の描いた紙を見る前に言ったので本当だと思う。
 そこに描いてあった絵は……私の絵より劣っている絵だ、と思った。
 建物より、人。人人人。
 細かく描かれていない絵。
 これはもう……勝った、と思った。
 だが……心の中の何処かにまだ不安が残っていた。

 発表の日。
 表紙に選ばれたのは……私の絵だった。
 叫びたかった。
 やった、と。大声で。

 あいつは悔しそうな顔などしなかったが……どうだか。

 1年前のこの日。
 私は、沢山のことを学んだと思う。
 この日を一生忘れたくない――――――――。
 

作品のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である そば さんに帰属します。無断転載等を禁じます。

どうでしょうか。
この物語は実話ではありませんが、以前に似たような感情を持ったので書かせていただきました。
「私」の感情に共感していただけるといいなと思います。
2019/10/24 18:30 そば



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