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『僕と勉強』

みみづ著



僕は、勉強が大好きだった。知らないことを知るのは楽しいから。だけど、それを口にすると、いつも
「変わってるね」
と言われた。しょうがないじゃん、好きなんだし。そう思いながら、僕はへらへら笑ってた。

僕は、試験が大嫌いだった。試験前の、同級生たちのピリピリした空気が大嫌いだった。試験の為に勉強すること自体が、無意味に感じられた。試験前になって、必死に勉強し出す同級生を見ていると、酷く哀しくなった。

勉強は、試験の為にやるものじゃない。

僕は、絶対に口には出さないけれど、同級生を見下すようになった。だって、あいつら勉強したって試験が終われば忘れてしまうし、試験で点数稼ぐことしか考えてないんだもの。そんな勉強、何の意味も持たない。
そんな傲慢な思いを、誰に打ち明けられるだろうか。喉元まで出かかる言葉を呑み込んで、僕はみんなに合わせた。
「試験、嫌だね。勉強したくないなあ。」
すると、こう返されるのだ。
「いいよなあ、お前は勉強できて」
「脳みそ、交換してよ」

僕は、勉強しか取り柄のない、自分のことが大嫌いだった。勉強ができたところで、羨ましがられるだけだ。友人が増えるわけでも、恋人ができるわけでもない。試験前になれば、勉強を教えてもらおうと近づいてくる奴はいる。だけど、試験が終われば離れていく。

僕は、試験返しのある日、勉強をすることに 虚しさを覚えた。返ってきたのは何の変哲も無い、満点の解答用紙だった。自分でも理由は分からないが、100 という数字が、酷く空虚なものに思えたのだ。

その日を境に、僕は勉強をしなくなっていった。理由は、本当に自分でも分からない。ただ、成績は順調に下がっていった。そのことに対して、僕は何の感情も抱かなかった。もともと、試験の成績に興味は無かったから、何も感じなくても不思議ではない。
むしろ、動揺したのは周りの大人たちであろう。僕は、彼らに成績が落ちた理由を説明する気は無かった。彼らを納得させるような理由など何も無いのだから、説明のしようが無い。

僕は本当に勉強が大好きだった。それは、紛れも無い事実だった。

作品のコメントコメント
この作品の著作権は、作者である みみづ さんに帰属します。無断転載等を禁じます。


2018/07/29 23:47 みみづ



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